9年連続優勝

前回のブログ(BPM)で近くの小学校運動会の話題を取り上げましたが、聞いた話では今年で白組が何と9年連続優勝になったそうです。
直感的には稀なケースと感じますが、前回同様に数字で表して客観的に見てみましょう。

仮に紅白の実力が毎年ほぼ同じで勝率が50%(1/2:二分の一)とすると、9年連続勝利は
(1/2)の9乗 = (1/512) = 約0.2%
だいたい500回に1回ぐらいの確率になります。1校だけで考えれば遭遇する可能性は低いですね。

来年は?

さて白が9連覇したこの学校、来年の運動会で勝つ確率が高いのは紅白どちらでしょう?
「さすがに次は紅組が勝つ確率が高いだろう」と思ってしまいませんか?
実は来年の確率も単純に50%(1/2)です。

似た例をあげると
『サイコロを5回振って5連続で1が出た』→「次は1以外が出るだろう」
『コイントスで5連続で表が出た』→「次は裏が出るだろう」
と考えてしまうことがあるかもしれません。
これらの考えも実は間違いで、サイコロは6回目も1以外が出やすいわけではなく単純に(1/6)で、コイントスも単純に表裏どちらも(1/2)です。
※ 偏りがでないサイコロやコインを使えば、です

ギャンブラーの誤謬

サイコロ・コイントスなどは、過去の結果が次の結果に影響を及ぼさない『独立』した現象になるため、確率が変わることはありません。
にも関わらず、次の確率が高く(もしくは低く)なると考えてしまうことは、人の思い込み・認知のゆがみによるもので、『ギャンブラーの誤謬(ごびゅう)』と呼ばれます。
※ 運動会はチーム決めを先生が考えたり、参加する生徒の思いがあったり、人間心理が入って確率が変わる可能性はありますが、、、「単純に確率50%」と考えれば『独立』と言えます

ちなみにスマホゲームによくあるガチャも確率です。
「最近あまり当たってないからそろそろ当たるだろう」とか「当たりが続いているので今が引き時だ」などと思ってしまいがちですが、これも『ギャンブラーの誤謬』、人の(淡い)期待による幻想なので気をつけましょう。

そんなわけなので、来年の運動会に参加する生徒には紅組でも白組でも気にせず、全力で頑張って欲しいですね。

「未来のかたち」では土曜日以外 毎日ワークを行っています。
先日は身近に見られる確率・統計についてのクイズ形式ワークを実施し、経験・直感との差を楽しみながら知って頂きました。興味を持って頂いた方は是非お問い合わせください。

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