ソフトを使ったり、プログラミングすることはあるかもしれませんが、なぜそのようなことが出来るのか考えてみたことはありますでしょうか。実はパソコンの内部では規則正しい信号に、情報を付与してやり取りを行うことで、「計算」つまり処理を行うことが可能になっています。この規則正しい信号は、どうやって生まれるのでしょうか。その答えは水晶発振子というこの部品にあります！
水晶発振子とは、私たちがパソコンや電子機器を使う上で非常に重要な役割を果たす電子部品のことです。これは水晶振動子と発信回路をひとつにまとめた電子部品です。水晶発振器は安定した周波数を発生させ、規則正しい信号を作り出す役割を果たします。この水晶というのは、元は石英です。聞いたことがありますでしょうか。石英は鉱物の一種であり、化学式で表現するとSiO₂と表記されます。
この水晶、面白い性質を持っています。圧電体と呼ばれ、圧力をかけると電気を発生させ、また電気を与えると振動するという性質を持っているんですね。そうです。私たちが電子機器を扱えるのは、この水晶に電気を流して、振動させることで規則正しい信号が発生するからなんですね。
でも鉱物がそのまま使われているかというとそうではありません。天然水晶はラスカと呼ばれ、不純物を多く含有しているので、そのままでは電子部品として使えません。これを一度溶かして、高温高圧下で時間をかけて再結晶させて純度の高い人口水晶を作り出します。この人口水晶の一定の方向から切り出したものが、水晶振動子と呼ばれます。
